雪山登山をする人にとって初心者からベテランまで楽しめる山域の八ヶ岳。
冬でも比較的天気が安定していて通年営業している山小屋も多く、私も毎年冬季八ヶ岳のどこかしらに登りに行っております。
今年は、本格的な雪山を目指す人にとっての登竜門と言っても良い、八ヶ岳最高峰「赤岳」を赤岳天望荘一泊で登って来ましたのでブログにてご報告させて頂きます。
八ヶ岳山荘まで車で行き、駐車場で車中泊。
もう定番となっている美濃戸山荘まで雪道歩きで1時間。
美濃戸山荘から12本刃アイゼンを装着し南沢を行き、2時間で行者小屋へ到着となります。
ここまでは斜度も無く、だらだら標高を上げる安全な登山道。
気持ちの良い森林を突き進む登山道の南沢。いくつか沢を渡ります。
大同心、小同心の大岩峰が目を引く横岳が見えて来ると行者小屋は、もう少しです。
行者小屋手前で見る事が出来た、小さなダイヤモンドダストと彩雲の共演。
神秘的な景色でした。
そして、そして阿弥陀岳と目指す赤岳が目の前にドンと聳える行者小屋。
テント泊されているパーティーも何組かいらっしゃいました。
行者小屋から赤岳へは基本的には「文三郎尾根」「地蔵尾根」から登る事が出来、どちらも斜度があり鎖場梯子の出てくる本格的なアルパイン道となります。
地蔵尾根の方が怖いイメージがあったので、今回は「文三郎尾根」登りの「地蔵尾根」下りのルートを取りました。
夏の時はマムートの印の付いた鉄階段も厳冬期には全て埋まり、ピッケルと12本刃アイゼン無しでは登れない登山道となります。
標高を上げていくと右手には、カッコイイ山容の阿弥陀岳があり、休憩の合間に何枚も写真を撮ってしまいます。
1時間ちょっと掛け尾根へ出ると、やはり風が強くなって来ます。
この日は比較的穏やかでしたが、時には飛ばされる位に風が強くなる事があるので注意が必要です。
尾根からは、岩稜帯となり斜度が少し上がり鎖場とはしごが少し出て来る登山道となります。
50分ほど登ると、本日初めてのお目見えの富士山と南アルプスの景色が見えて来て、少し登ると頂上へと到着。
もっとエビの尻尾が張り付いてたり、厳冬期らしい寒々しい景色を想像していましたが、この日は春山みたいな天気に恵まれた1日となり、穏やかな頂上となりました。
頂上から景色を楽しみます。
権現岳、編笠、南アルプスと富士山。
権現岳と奥に南アルプスの甲斐駒と北岳。
見れると嬉しい富士山のUP。
清里方面。奥に瑞牆、金峰、甲武信ヶ岳。
阿弥陀岳頂上と奥に見える諏訪湖。
後日、5年振りに「御神渡り」が起きたそうです^^
横岳と硫黄岳。
横岳と硫黄岳を眺めながら赤岳天望荘へと下ります。
頂上から30分ほどで本日の宿泊先の赤岳天望荘へと到着。
冬季でもビュッフェスタイルでお腹一杯朝夕飯食べる事が出来、とても満足でした^^
冬季は2月20日まで営業だそうです。
夕焼け時となり、カメラを携え赤岳へと少し登り返します。
阿弥陀岳の左肩へと夕日が沈み
横岳、硫黄岳を赤く染め1日が過ぎて行きました。
太陽が沈むとガスが広がりあっと言う間にホワイトアウト、楽しみにしていた星月は見れなくなってしまいました。
翌朝6時
起きてみると外のガスはすっかり取れて、この景色。
夜明け前の横岳。
そして厳冬期赤岳と富士山。
なんとも神秘的で荘厳な景色でした。
1時間ほど写真を撮っていると瑞牆、金峰、甲武信ヶ岳の上から御来光が昇って参りました。
朝日が白の山々を朱色に染めてくれました。
やっぱり朝夕は、とても特別な時間ですね。
御来光を楽しんだ後、天望荘にて朝食を頂き地蔵尾根を下り下山。
少し思っていた厳冬期の赤岳とは少し違っておりましたが、逆に天気に恵まれ絶景を楽しむ事が出来、とても良い山行になりました。
また来年も機会があれば登りに行きたいと思います。
三条店 坂上